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片頭痛治療薬「アジョビ」について

片頭痛とアジョビ

 

★片頭痛とは

血管が拡張することでズキズキとした拍動性の痛みを生じるのが片頭痛です。
主にこめかみから目のあたりが発作的に痛み、痛みの発作は4時間~数日間続きます。
片側に現れることが多いですが、両側から痛むこともあり、痛みが起きると、光や音、においに敏感になるのが特徴です。
 
 

★片頭痛の症状

片頭痛の症状は発作的にひどい頭痛が現れて、数時間から2~3日持続します。
典型的片頭痛では、頭痛に先立つ症状として目がチカチカしてギザギザした光が見えたり、閃輝暗点を伴うことがあります。
続いて片側あるいは両側がズキンズキンと激しく痛む症状が現れ、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
また、頭痛の最中に体を動かすなどして頭の位置を変えると痛みが悪化するのも片頭痛特有の症状です。
典型的片頭痛の他に、前兆がなく頭全体が痛む普通型片頭痛もあります。
 
 

★片頭痛の予兆・前兆

胃が気持ち悪い、空腹を感じる、眠気、むくみ、キラキラした光が見えたり、ものがだぶって見える

 

 

★片頭痛の対処

【片頭痛発作をできるだけ起こさないようにする】

セルフケア:光、音、温度変化、寝不足、空腹などを避ける

予防療法:・抗CGRP抗体薬(アジョビ)

     ・カルシウム拮抗薬(ミグシス)

     ・バルプロ酸ナトリウム など

 

【片頭痛発作時に痛みを和らげる】

セルフケア:・部屋の照明を暗くする

      ・安静にする

      ・頭を冷やす など

急性期治療:・トリプタン系薬剤

      ・NSAIDs(ロキソニン等)

      ・アセトアミノフェン(カロナール等) など

 

 

 

★アジョビについて

アジョビは片頭痛発作をできるだけ起こさないようにするためのお薬です。

2018年にアメリカ、2019年ヨーロッパで認可され、2021年6月に日本でも承認されました。

★アジョビを投与するには、条件を満たした施設、医師要件が必要です。

<施設要件>片頭痛の病態、経過と予後、診断、治療(参考:慢性頭痛の診療ガイドライン 2013)を熟
知し、本剤についての十分な知識を有している医師(以下の<医師要件>参照)が本剤に関す
る治療の責任者として配置されていること。
<医師要件>以下の基準を満たすこと。
☑ 医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に、頭痛を呈する疾患の診療に 5 年以上の
臨床経験を有していること。
☑ 本剤の効果判定を定期的に行った上で、投与継続の是非についての判断を適切に行うこ
とができること。
☑頭痛を呈する疾患の診療に関連する以下の学会の専門医の認定を有していること。
・日本神経学会
・日本頭痛学会
・日本内科学会(総合内科専門医)
・日本脳神経外科学会

当院は上記要件・基準を満たしているため、投与が可能です。

 

片頭痛は、何らかの刺激により、三叉神経(さんさしんけい)と呼ばれる神経からCGRPなどの神経伝達物質が出され、脳内の血管などに作用することにより起こるといわれています。アジョビは、CGRPと結合し、その働きを抑えることで、片頭痛発作を起こさないようにすると考えられています。

片頭痛

アジョビは片頭痛発作をできるだけ起こさないようにするお薬で、起こってしまった痛みを和らげるお薬ではありません。
頭痛が起こった場合には、痛みを和らげるお薬を適切に服用してください。

 

★アジョビの特徴

・ライフスタイルに合わせた2つの投与方法(4週間ごとに1本あるいは12週間ごとに3本皮下注射)が選択できます。
・片頭痛予防薬内服の有無にかかわらず、片頭痛の日数が減少します。
・反復性片頭痛、慢性片頭痛ともに、片頭痛日数が初回投与1週目から減少します。

 

★使用方法

①4週間おきに1回1本あるいは12週間おきに1回3本の皮下注射を行います。
②注射部位はお腹、太もも、腕のいずれかです。
③まずは3ヶ月注射を続け、効果判定を行います。

★費用

保険適応となります。3割負担の方で1本12,400円です。

 

片頭痛でお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。